Fri, 16 Oct 2020 21:54:37 JST (1290d)
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(kuw)

  • 空とは、「有」と「無」の両辺を離れたるところの中道にある*1
    • 「有」:「肉体感覚に基づいて、この世の物事すべてがある」という考え
    • 「無」:「この世の物事すべては、すべて夢幻で何もない」という見方
  • 何もないという意味ではなく、時間的な経緯のなかで変転していく様。*2
    • 固定化した実体がないこと。
    • 時間の流れのなかで、さまざまにその形状を変えるということは、結局、実体がないということと非常に近いものであるという考え。
  • 「生成・発展・衰退・枯死(消滅)」という循環の法、宇宙の運動法則(時間論)*3
  1. 執着を取り去るための修行方法*4
  2. 世界や人生の成り立ちを教え、天地創造の秘密を解明するもの。

1.霊界とこの世の循環としての「空」*5

  • 物質や肉体はこの世の仮の存在(色)でしかなく、実在界というあの世が本質である。(色即是空)

2.物質化現象としての「空」*6

  • 目に見えない世界からいきなり現実として物質が現れたり(物質化現象)、消えたりする。
    • 霊的なエネルギーによって、つくろうとすればつくることができる。
    • 宗教で病がきえる現象や素粒子が出たり消えたりする現象。
    • 霊と肉とは、もともと同じ素地、素材からできている。

3.縁起の理法での「空」*7

  • 実在するもの、実体があるものとは、確固として存在して、変化しないものである。
    ところが、確固として変化しないものは何ひとつない。

「空」を取り扱った経典*8

  • 『般若経典』――非常に膨大な経典
  • 『般若心経』――『般若経典』を要約した経典(262文字)

「空」は「アル」*9

  • 人間の本質とは、変化していくもの
    • 人間は、霊体、光子体、、、と何層にも分かれた構造になっている。
  • 「空」の最後に残るものは、目的性を持ったエネルギー。
    • 中道的観点からの存在論が展開される。
  • 共に努力して、ユートピア、仏国土の建設をしなければならないという観点が現れてくる。*10
    • 自分だけが存在すればよいという小さな枠を取り去って、ともに愛し合わなければならないという観点が現れてくる。
    • 小乗が大乗に展開していく非常に大きな観点。

色即是空*11

  • 三次元世界は、ほんとうの世界ではなく「仮の世界」である。
    あの世の世界こそが「実の世界」であり、この世のものは、やがて滅び去っていく。

空即是色*12

  • 実在界の世界にある魂は、修行という目的を持って、三次元世界に何度も生まれ変わり、肉体をまとって生活する。
  • 仏の光という霊的エネルギーが物質をつくり、その物質が分解されると、霊的エネルギーに還元される。
    エネルギーと物質は循環している。

八不中道*13

  • 空なるものは、否定を通して現れる(空即中道・中道即空)
    • 「不生・不滅」:生まれることなく、滅することのないもの
      ――生き通しの命
    • 「不常・不断」:常なるものでもなく、断ぜられるものでもない
      ――霊的生命
    • 「不一・不異」:いつなるものでもなく、異なる(多様な)ものでもない
      ――生命の神秘
    • 「不来・不去」来るものでもなく、去るものでもない
      ――一念三千の世界(現象界即霊界、霊界即現象界)